JVDNの目的・概要
Japan Volcanological Data Network (JVDN)の目的・概要
日本には111の活火山があります(2018年7月現在)。活火山は、私たちに温泉や地熱発電などによる恵みをもたらす一方、噴火により災害をもたらす場合もあります。火山観測や調査を通じて火山現象を理解することは、災害を軽減して火山と共生していくために必要不可欠です。わが国ではこれまで、大学や研究機関、行政機関がそれぞれの役割に応じて火山観測を行い、観測データの流通及び共有を進め、互いに連携して火山研究の推進や火山防災に貢献してきました。JVDNは、その連携を強化し、さらに火山研究を発展させ、火山防災に貢献しようとするしくみです。JVDNには、防災科研をはじめ、各大学、気象庁、産総研、国土地理院などの主要な関係機関が参加しています。各機関の各種観測データがデータベースに保存され、可視化ツールを通じて共有されることによって、多分野連携による共同研究を促進します。さらに、研究コミュニティーと防災機関の連携により、火山防災に貢献します。国際標準のWOVOdatデータベースに対応することで、海外の研究機関との連携も促進します。データベースは、各機関が持つデータベースのインデックスとしても機能し、ユーザに生データのアクセスを提供します。
JVDNシステムは、文部科学省の次世代火山研究推進事業の課題A「各種観測データの一元化」で開発されました。2024年度に火山調査研究推進本部に移管され、一元的に調査研究を進めるためのプラットフォームとして、引き続き開発・運用が行われています。