Q1 地震波形画像が真っ白な観測点があります。これはどうしてですか?
A1 水平な線が一本も描かれておらず画像が真っ白な観測点は、データが欠測しているか、何らかの原因により防災科学技術研究所までデータが届いていません。研究のためにはデータが存在するのかしないのかがわかる情報が必要なため、データが無くても図を作成しています。まっすぐな水平線が60本描かれていて白っぽく見える図は、データはありますが、地震計の振幅が非常に小さいことを表しています。
なお、欠測している観測点で長期的に復旧が難しい観測点は、公開を休止する場合があります。
Q2 地震波形画像が真っ黒な観測点があります。これはどうしてですか?
A2 地震波形画像は,地震の波形が見やすいように振幅を調整して描いています。しかし、観測点の近くで工事などが行われると、一時的に振動が大きくなって真っ黒な図になる場合があります。火山活動の活発化などで振動が大きくなる場合は、一つの観測点だけでなく近くの複数の観測点で振動が大きくなる場合が一般的です。近くの観測点の波形も御確認下さい。ただし、台風などによる強風や波浪の影響により、複数の観測点で振動が大きくなる場合もあります。
Q3 WIN, WIN32データとは何ですか?
A3 WINデータとは、東京大学で開発されたWINシステムで使用されているフォーマットのデータです。東京大学WINシステムのWEBページはこちら。WIN32データとは,WINを防災科学技術研究所で拡張したフォーマットのデータです。WINシステムで提供されているコマンドのいくつかをWIN32対応にして,win32toolsとして防災科学技術研究所より公開しています。
Q4 RINEXデータとは何ですか?
A4 GNSSデータの国際的な標準フォーマットのデータです。一般的にGNSS受信機はメーカーや機種ごとにデータフォーマットが異なりますので、異なる種類の機器同士のデータをそのまま解析することはできません。RINEXとは、GNSSデータを相互に交換するために利用されているフォーマットです。RINEXデータには、GPS衛星から受信した情報などが記録されています。
Q5 GNSS解析データとは何ですか?
A5 RINEXデータは、そのままでは地殻変動の計測などには利用できません。複数の観測点のRINEXデータを解析し、観測点の緯度、経度、楕円体高、地心直交座標系での座標値に変換したものです。本システムから提供されているGNSS解析データは、各組織から提供されたRINEXデータを用い、ベルニーズGNSSソフトウェア5.2を用いて防災科学技術研究所が解析したものです。研究者の利便性を考え、国土地理院から提供されている日々の座標値と同じフォーマットにしていますが、国土地理院が解析したものとは異なりますのでご注意ください。また、国土地理院の観測点のGNSS解析データは、国土地理院のホームページから利用申請してください。